カフェの地域性や土着性について
- emporio_cafe
- 2018年11月3日
- 読了時間: 4分

バーチャルリアリティがより身近になってきました。
Webにアクセスするだけで、様々な疑似体験ができる時代ですね。
いつでも好きな時に
短時間で購買を済ませられ
手元まで届けてくれる
私自身も、身の回りの大半をWeb通販で購入しています。本当に便利な世の中になりました。
一方、買い物という「行動そのもの」を楽しむという人もいます。自宅で画面やカタログを見ているだけでは、買い物の楽しさの全てを満喫しているとは言えないのでしょうね。とは言うものの、私自身は、手軽に短時間で済ませられる方が性に合っているみたいなので、これからもWeb通販のお世話になりまくると思います。現代はバーチャルとリアルが混在しており、さまざまなサービスやモノがWebで手に入る時代です。
”食”に関してはどうでしょうか。
”お取り寄せ”という言葉に代表されるように、食の世界もWeb通販で購買する方は年々増えています。各地の美味しいものが、気軽に手軽に自宅で食べられる。それは、これからもますます増加傾向にあるでしょう。では、外食する意味ってなんでしょう?
これからの飲食店は、「おいしい食べ物を提供している。」という考え方だけではなく、「食事の場そのものを」提供している。という考え方に、シフトした方が良いように思います。もちろん、以前から言われている事ですが、今後ますますその傾向は高まるでしょう。 買い物そのものの楽しさという考え方があるように、食にも、飲食店で食事をする楽しさというのが、買い物以上にあると思っています

「食」は食べ物にスポットを当てます。
食材
調理法
提供温度 など
「食事」は、食べるという行為をする事そのものにスポットを当てます。
空間
器
雰囲気
サービス など
食べるという時間の使い方の総合で考えます。 もちろん、Webと違い店舗に赴くには物理的な距離も非常に重要な要素になってくるので、そういった意味での”便利さ”というのも、出店の際にはしっかりと考える必要がありますよね。まぁ、当たり前の事ですが。
ひとつ覚えておきたい、距離と時間の関係
距離を時間で割れば速度が求められる。とかいう話ではなく、飲食店で過ごす時間とそこへ行くための時間(距離)には相関関係がある。って事です。
何らかの記念日に、一人1万円のコースを食べに行くとしましょう。前菜からデザートまで、多分、1.5時間~2時間は必要になります。このお店に行くのに、30分~1時間かかるとしても、あまり気にならないかと思います。というか、盛り上げるための時間と考えれば、それもまたプラスになるでしょう。

一方、500円のコーヒーが飲みたいと思っている時に、30分先のカフェに行く人は、よっぽど時間のあるカフェ好きな方か、500円のコーヒーで読書でもしながら2時間滞在しよう。と考えている人の可能性が高いですよね。
つまり、価格も重要ですが、そこで過ごす時間とお店に行こうと思える距離(時間)に相関関係があり、基本的に比例しますよ。って事です。まぁ、当たり前っちゃー当たり前の事ですが、ご自身のお店の使われ方を考えると、おのずと商圏が見えてくるかもしれませんね。って話です。
500円のコーヒーという商品を提供していても
それが、打ち合わせのテーブル+コーヒーなのか、はたまた、ソファー席+コーヒーなのか?によって、お店の使い方は違う訳でして、コーヒーがメインだから、カフェだから、という業態や商品だけから見ていると、なかなか正解が見えないかもしれませんね。
いずれにせよ、基本的な考え方として、客単価1万円を超えるようなお店と、客単価500円のカフェとは、そこに足を運ぶコストというのが相対的に小さくなります。それを踏まえた上で、これから出店する方は物件を探して頂きたいですし、すでにお店をお持ちの方々は、滞在時間の延長か単価の向上を考えた戦略を検討してみるのもひとつかもしれません。
地域密着型。最近良く聞く言葉ですが、何を持って地域密着なのか?わかるようで分からない単語です。地産地消の考え方で地域の食材を使うとか言うなら分かりますが、基本的な飲食店はどのお店も、自店を中心に、お店まで来るのに必要な時間によって商圏分布しているのは事実ですし、その商圏の中の方々に気に行っていただけなければ、なかなかやって行くのは難しいのが事実です。

ですので、バーチャルでは味わえない”味・空間・時間”などを提供すると同時に、ご近所の方々のニーズと競合店の傾向をしっかりと踏まえ、自店のオリジナリティーをしっかりとお客様に伝えつつ、差別化を図って行きたいもんですな。
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