続きです。前回のエピソード【(9)店舗内装工事】はこちらからどうぞ。
どれだけお金をかけてしっかりしたお店を作っても
開店後、100%お店が計画通りに進むことはまずないでしょう。どれだけ考え、どれだけお金をかけてお店を作っても、売上が上がらないなら意味がなく、無駄どころかえらい損です。
売上はパーフェクトには計算・計画する事が出来ません。練りに練った販促計画を立てても、です。今日は販促計画ってそもそも何だったっけ?という話をしたいと思います。
販促とは「可能性の追求の積み重ね」
例えば、チラシに割引券を付けることで、受け取る人が増える可能性を高められますよね。受け取る人が増えれば、そのチラシを読んでくれる人も増える訳で、来店の可能性も増える。来店が増えれば売上も増える。販促とは可能性の追求とその連鎖です。
販促にはデメリットもあります。(当たり前ですが)コストが発生するという事です。チラシを1枚多く印刷すれば、当然+1枚分のコストが発生します。
私達が考えないといけないのは常にコストパフォーマンスです。お金(時間)という物差しの上に、様々なプランを乗せて検討し、「(出来る限りコストパフォーマンスの高い)可能性の追求」が求められる訳です。それは、計画的にできるはずですし、そうしないといけません。
たとえば、チラシ千枚を印刷したら1万円、部数を増やして一万枚印刷したら5万円だとした場合、1枚当たりの単価は、10円:5円になります。もちろん、チラシ1枚が持つポテンシャルは同じなので、単価が下がればコストパフォーマンスは向上します。だったら、1万枚印刷するのが一見正しそうですよね?ですが、5万円の費用を使わずチラシ印刷費用を1万円に抑えておけば4万円残ります。その4万円で他の事ができます。何にいくらお金を使うのか?というのも、これまた自分で計画できる範囲です。また(単純化すればですが)チラシの枚数を増やせば増やす程、お店からの距離が遠い方に対してチラシを配布する形になりやすいので、それだけ効果が下がってくる可能性が高いです。そんな事も考慮に入れたいところです。
つまり、ひとつの販促の方法に対するコストパフォーマンスの面と、さまざまな販促方法の組み合わせによるコストパフォーマンスの面を同時に検討する必要がある。という事です。もちろん、全体の予算からどれだけ販促費用として資金を投下するのか?も大事です。全体資金のうち、販促に利用すべき正当な金額など、本来誰にもわからない事ですが、資金が底を付いたらお店が続けられなくなる。という事実は厳然たるものです。
で、そんな事より、効果的な販促の話は?
御託はいいので実例を!という声も聞こえてきそうなので、もう少し具体的な話を…。
基本的に、割引は極力避けてください。できるだけ(あなたの店の商品の)オマケやプレゼントでいきましょう。
理由は、お店が100円値引きすると、お客様は100円得して、あなたのお店から利益が100円がマイナスされます。100円分の商品をサービスすると、お客様は100円分の得をして、あなたのお店からは原価+経費が回収できずマイナスされます。しかしそれは、100円未満であるはずです。でないと、あなたのお店は商売できてませんよね。
そもそも販促の目的は、安いから買うお客様を増やすのではなく、お店や商品を気にいっていただいて、定価で購入してくれるお客様を増やす事のはず。値引や割引は、この点においても諸刃の剣となり、あまりお勧めできません。値引された事を誰かに口コミで伝える人は(金額次第ですが&誰しもケチとは思われたくないからですね)少数なのに対し、余分で、しかも十分な量のプレゼントをもらった場合は、誰かに伝える可能性が高くなります。
お店の広告を見るより、友人から聞いた情報の方が効果が高いのは、口コミが重要だと言われている理由の一番のポイントですし、それを無駄だと言う人はいないと思います。
以上の理由から、基本的には割引よりもプレゼントが効果的だというのが分かっていただけるのではないでしょうか。ただ、他店との競争やインパクトを最重視する!という時には、値引(割引)も止む無し、なのかもしれません。
今日はこのへんにしておきたいと思います。次回はいよいよ【(11)開店準備】です。
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